DIY 手組によるタイヤ交換 その2.タイヤの交換手順 前編
前回の記事では、車のタイヤ交換に必要な工具類を列挙しました。ここからはタイヤを交換するための手順を記述していきます。ホイールの着脱からはじまる作業を9つの手順に分けました。一つの記事にするには、かなりのボリュームとなりますので、9つの手順を前編と後編の二つに分けることにしました。そして、今回はタイヤの交換手順前編として、手順1から手順4までを記述していきます。
手順1から手順9を実施することで古いタイヤから新しいタイヤへと交換することができます。その手順ごとにタイトルをつけましたので、ご確認ください。
手順1.シャフトからホイールを外す
手順2.ホイールから旧タイヤのビートを外す
手順3.ホイールから旧タイヤを完全に外す
手順4.エアーバルブの交換
手順5.新タイヤのビート部分にビートワックスを塗布する
手順6.ホイールに新タイヤを取り付ける
手順7.車体にある別のタイヤの空気圧をあげる
手順8.チューブを使い、別タイヤから新タイヤへ空気をおくる
手順9.ホイールをシャフトに取付け、新タイヤと別タイヤの空気圧を調整する
それでは、タイヤ交換時に実際に撮影した写真とともに説明していきます。
手順1.シャフトからホイールを外す
ホイールレンチを使い、シャフトからホイールを外します。はじめにジャッキアップする前にボルトをある程度緩めておきます。タイヤが地面に設置しているときにボルトを緩めておかないと、ジャッキアップしてからではタイヤが回るのでボルトを緩めることができません。
シャフトからホイールを外したら、先端が尖ったものでタイヤの空気を抜いていきます。
手順2.ホイールから旧タイヤのビートを外す
既にパンタグラフジャッキを使ってホイールを外していますので、その状態(車体が持ち上がっている状態)から始めます。
旧タイヤを車体の下にもぐらせ、そのタイヤの円心側、つまりホイールとの境目ギリギリのところにパンタグラフジャッキがくるように設置します。
あとは通常ジャッキアップする作業とおなじようにジャッキを上げていくと、車体の重量がタイヤにかかり、がっつりとホイールに組み込まれたビート部分に圧力をかけることができます。そしてホイールからタイヤのビート部分を外すことができます。ビートが外れるときはパーンと音がするのでわかります。
次にタイヤを裏返して同じようにビートを外します。
手順3.ホイールから旧タイヤを完全に外す
手順2でタイヤのビートがホイールから外れたら、次はタイヤレバーを使い、ホイール表面からタイヤを外していきます。
タイヤレバーの曲がっている部分を上手くつかい、てこの原理でホイール表面の上側にタイヤを持ち上げていきます。このとき、木切れなどを上手く使うと良いでしょう。
タイヤがホイール表面の外側に全て出れば、次はホイール裏面からタイヤを押し出すようにして、ホイールとタイヤを分離していきます。
このときもタイヤレバーを使い、ホイールを支点にタイヤを押し出すようにすれば簡単に外れます。寝かせた状態でやり難い場合は、タイヤを起こした状態で上側からタイヤを抜いていくのも良いでしょう。
旧タイヤをホイールから分離することができました。
手順4.エアーバルブの交換
この状態で実施しておきたい作業がエアバルブの交換です。一度タイヤとホイールを組み上げてしまうと、とても面倒な作業となるため、ホイールが完全に分離しているこの状態で、タイヤの交換と同時に新しいエアバルブに交換をしておくのが良いでしょう。
ホイール内側部分に固定されているエアバルブのゴム部分をニッパーなどで切り取ります。
これくらい切り取れば、あとは前面から簡単に引き抜くことができます。
新しいエアバルブの胴体(ゴムの輪っか部分)にビートワックスなどを塗布し、ホイール内側から差込み、バルブの金属部分を傷つけないよう配慮しつつペンチのようなものではさみ、引き揚げます。胴体の輪っか部分が超えたところでエアバルブが固定されます。