オフグリッドな生活 電気の自給自足
はじめに
さて、今回の表題は「オフグリッドな生活、電気の自給自足」ということなんですが、この土地には公共の電力インフラがないため、消費電力の高い電動工具を除いては太陽光発電によって、これまで電気を賄ってきました。「オフグリッド」という言葉は、比較的真新しく、響きが良くて、何やらクールなイメージがあります。さらに「電気の自給自足」と言ってみれば、そのクールなイメージに凄みが増してくるわけですが・・・。
しかし、考えてみると、ここでの生活は、使用する電気について制限をしているだけの話であり、判りやすく言えば電子レンジや炊飯器、そしてエアコンなどを、使いたい時があったとしても使わない、いや、使えない、そう!「我慢」!!しているというだけの話なのです。笑
電気の自給自足・・・といっても
ソーラーパネルはパネルメーカーが製造し、蓄電するためのバッテリーはバッテリーメーカーが製造していて、さらに充電を管理するための機器類、ケーブルなども同様であり、「オフグリッド生活だ!! 電気の自給自足だ!!」と言ってみても、私がやってることは、ただ単にそれらを線でつないだだけのこと。笑 大したことではない。
オフグリッド生活に必要なもの、それは「保守運用」と「我慢」
パネルは20年超、バッテリーは数年、その他の機器類もいづれ買い替える必要が出てくるでしょうから、「オフグリッド」、「自給自足」といえば響きは良いんですが、私ができることは、できるだけその間隔を延ばしてやることくらいのものです。つまり日頃からどれだけそれらの機材を適切に運用することができるのか、ということです。そのためには常に電力状況を見ながら電気機器を使用していく、そう、それはとても面倒なことであり、時として「我慢」が必要になってくるのです。
しかし、「我慢」が我慢でなくなるときが来る
オフグリッドな生活が経過していく中で、自分で用意した設備能力以上のものは使えない、少しづつ設備を増やし発電能力を上げてはいるものの、公共電力を使うようにはいかない。だけども、そもそもそれだけの能力しかないのだから、できる範囲で電気を使っていくしかない、それは初めから分かっていることでもあり、仕方のないこと。それよりも、どうすれば発電した電力を余すことなく使用することができるのか、どうすれば蓄電するためのバッテリーの寿命を延ばすことができるのか、どうすれば、より安全に、より便利に、より無駄がないように運用していくことができるのか、こういった状況の中で思考するうち、もうそれは「我慢」という認識ではなくなってくる。
電気とゆとり
ヒトの歴史が何千年何万年と続く中で電気を利用するようになったのは、つい最近のこと。かつてのヒトは電気のないところで生活していたわけです。極論すれば電気があってもなくてもヒトは生きていけるということです。ただ電気があれば生活が便利になり効率が良くなり、結果として「ゆとり」(時間的余裕)が生まれてくることは間違いないんです。この土地でこんな不便な毎日を過ごしていたら実感できるわけです。しかし、ヒトが電気を利用するようになって150年ほどが経ち、当時の生活と比べると、とんでもなく便利になり、とんでもなく効率が良くなった。だけども、一体、その生じた「ゆとり」(時間的余裕)はどこへ行ったのか・・・。
太陽で湯を沸かす
冬至前後ではあるものの、今回パネルを増設し、太陽の高度が比較的高い時間帯に合わせて、電気ケトルで湯を沸かしてみました。この時間帯(11時から15時頃)であれば、ほとんどバッテリーに負荷をかけることなく湯を沸かすことができます。24V電気ケトルには10Aのヒューズが付いていることから、消費電力は200Wから220W程度なのかと思いますが、電源をONにしてから約35分で沸騰に至ります。そして、これを3回繰り返せば湯たんぽをつくることができ、それを小さな箱の中に持ってくれば、湯たんぽひとつで冬を越すことができるんです。笑
本年のまとめ、
といったところで、本年最後の投稿となりました。
また来年、お目にかかかります。笑
良いお年を!!